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ISO9001に10年携わっているリーマンがISO9001をやめたい理由

本日は勤め先のマネジメントレビュー会議でした。昼休憩にはまた胃薬を飲んで凌ぐという、体を張っての訴えをこの度もやってみました。

hinahazu.hateblo.jp

 

マネジメントレビュー会議では今期の業務の報告と共に、私の所属部署が一気に退職することを背景とした業務改善の必要性について訴えました。

hinahazu.hateblo.jp

私の訴えた内容は、

○ISO9001の認証を取り下げ、その分HACCP管理体制の構築にカネとヒトを投じること

○生産管理が担っていた業務を整理すること

大きくこの2点です。

 

ISO9001取り下げに関して、その最もたるやめたい理由は、勤め先がISO9001を運営ツールとして活用していないからです。課題を挙げたとしても経営陣は真剣に取り組まず、逆に経営陣が思うままに会社を動かしており、その結果顧客からの評価は過去最悪の状況となっています。

PDCAがサイクルしておらず、経営陣のご都合主義的経営により負のスパイラルに陥っています。組織で状況を分析し、協議された結果から事業展開がなされ、それで成果が出なかったならまだ次への望みに繋げられます。しかしワンマン経営な事業の結果のため、社内の士気が上がる訳がありません。"ISO9001の認証継続のため"のISO活動となっている現状は、活動に携わる労力が徒労でしかないと言えます。

このISO取り下げの訴えに対し、組織の応えは「ISOを止めたら顧客に示せる外部認証がなくなる」=「やめれない・やめない」でした。ISO9001は企業品質、いわば"企業が継続的改善に努める企業体質となっているか"を第三者によって認証されるものであり、作っている製品やサービスについての認証ではありません。しかし今のご時世、"食"の業界で求められる外部認証を得なければ、生き残れなくなってきています。大手企業との取引ではほぼ必須クラスとなってきています。それでもISO9001をやめ、HACCP構築に労力を注ぐという判断は、今日の段階ではなされませんでした。

 

もう一点の生産管理の業務整理については、同僚がいなくなることによる私の負担増と、確実に遂行が困難となる職務が出てくることを、営業方針から変える必要がある点について訴えました。

弊社は良くも悪くも顧客のニーズに柔軟に対応してきた面があります。また、これも経営陣の匙加減の結果ではありますが、例えば「A」という商品を「B」という名前で売ったり、そのため商品の外装を個別で変えたり、品質規格項目を客先に応じて変えたり(品質を担保できないのに担保している…という逸脱行為をしているわけではありません)と、顧客と営業によるいくつもの"特別ルール"を管理していました。営業担当ですら把握してきていない"特別ルール"に基づいての業務にも関わらず、出荷ミスはこれまで0%に近い実績を残してきました。これはほぼもうすぐ辞める同僚の成果です。

特別ルールの多さは、業務ミスに比例します。先の記事にも書いた派遣社員は、履歴書を見る限り事務方のエキスパートでしたが、弊社の伝票入力や送り状の作成を任せたところ、正確なアウトプットを出したのは10%未満でした。

この派遣社員に以前の業務環境がどうだったか聞いてみると(ちなみに大手グループ勤務でした)、「顧客からの受注から資材発注、出荷まで、全部PCのシステムで行っていた」、「例え入力ミスがあってもエラーが出るので、どこが間違っているかすぐわかるようになっていた」、「取引先も同じシステムを使用していた(会社が違っても業務フォーマットが同じ環境)」、「同じシステムを導入していない会社は別のシステムを使用していた。その場合、1担当1システムで割り振られていて、複数のシステムを扱うことはなかった」というものすごく恵まれた環境で仕事をされていた様子でした。

表現が悪くなりますが、頭を使わなくても仕事になっていたわけです。

大企業がRPAに踏み切る理由が垣間見えました。入力するだけならロボットがしてしまう世の中へのシフトが始まっています。弊社に来た派遣社員は、どちら都合の契約解除なのかは解りませんが、企業側から不要と申し出た(契約更新しなかった)結果かもしれないのです。

こういう"頭を使わなくても仕事になっていた"方に、条件が複雑な業務をお願いしても、慣れるまで時間が掛かりますし、もしかするとそのような業務の適性が無いことも考えられます。

これも失礼を承知で書きますが、派遣会社に所属している人の中で、大企業の恵まれた環境でルーティンワークしか経験していない人は、RPAなどによって大企業では必要とされなくなるでしょう。人出が欲しいのは中小企業ですが、在庫管理や経理システムを導入していない中小企業だっていくつもあると思います。ソフト面への投資判断がなされないのです。そんな会社の帳票管理は紙媒体で行っているところもあるわけです。(弊社もペーパーレスに至っておりません。派遣社員の方から「今時紙媒体が使われているなんて思ってなかった」と言われてしまいましたorz) 帳票を読む能力・入力する労力はマンパワーでしか補うことができません。そうなると"タイピング能力しかない人"は中小企業からも求められることはなくなるでしょう。どんな会社からも求められないということです。

今回の経験から、派遣やパートなどの労働力を活用するなら、まず業務の単純化を図る必要が出てくることがわかりました。最低限のPCスキルがあればできる仕事を与えられることになるからです。そしてその環境を作るには、弊社では売り方に"特別ルール"をたくさん設けているので、営業面から業務改革に取り組む必要があることを会議で訴えました。

もちろん、今までやってきたことをやらなくなるのは顧客満足度を下げることになりますので、営業面の改革はできないと判断されることもあるでしょう。業務改革をしないのであれば、私や辞める同僚のような「オールラウンダーな正社員を最低1名補充すること」の提案も添えました。

私が担っている購買や供給者監査のような活動は、毎日の出荷に追われる形となり、特別ルールに基づく業務を安心して任せられる人材もいないため、それらも別部署で対応あるいは専門部門の設立を願い出ました。

私の訴えに対し組織の応えは「売り方のを変えることは顧客に視点が向いていない。同じような人材の補充するなんてことしてたら業務改革にならない。」とのこと。

 

では、どうしろと?

 

今朝、下の記事見て嫌な予感はしたんだよねぇ。。。

president.jp

確かに私の提案は、「売り方から業務の単純化を図る」か「売り方を変えないなら同じ人材を補充する」かの2択しかないのは認めます。ただ、業務担当だからこそ理解できる業務の難しさと、単純作業しかできない人を補充され教育に労力が必要であることを、「反論するなら同じ立場になって体験してみろよ」と言いたいのです。

私が業務環境的に追い込まれている中、今回の提案以上のことは考える時間や気力もありません。それも発した上で「これ以上の提案は今の私ではできません。他の解決策があるなら皆さんのお力を借りるしかないです」と私の能力の低さと業務が置かれている危機的状況を訴えて報告は終わりました。

 

 

会議全体としては、、、

他部署からの報告は「目標未達」とかでもお咎めなし。

我が部署は目標達成はもちろん、業務方なのに毎年のように年間数百万単位でのコスト削減策を実施していますが、それについて労いの言葉すらなく、上述のような現状を変える提案や訴えをするとガンガン経営陣から圧力が掛かってくるため、私の報告の時間だけヒートアップしています。

 

マネジメントレビュー会議が開かれる度に、私の報告の時間だけがヒートアップし、

私だけ一生懸命ISO9001を運用しようとしているように感じてしまうこともあって、

認証の継続=私の居場所を自分で作っているに過ぎないとも思え、

継続的改善が目的ではなく、ISO9001の認証継続が目的となっている現状が虚しく、

さらには運用には同僚に負担が掛かっていることもあり、、、

 

だから私はISO9001をやめたいのです。

「私が労力を注いできたISO9001を、私からの提案で認証をやめること」が、この会社で私が退職するまでの仕事の一つだと思っています。会社に残る誰かに、私と同じ虚しさを味わって欲しくありません。

 

 

会議の議事録の作成が残っています。その先にあるのが今後の企業方針のアウトプットです。

報告会の後に例の胃薬を飲み、お偉いさん方を除いた社員で"悪あがき"を模索してみました。少しでも皆の意見が、私の意見が来期の方針に反映されることを期待しています。望み薄ですがw