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若者と共にバカになる

勤め先は今期、2名の新人を採用しました。開発部門が手薄だったため、2人とも開発への配属となります。が、お偉いさんの方針で、営業に席を置いてしばらく社会経験を積ませるようです。

 

さて、高校~大学で一応理系を専攻した私は、開発に所属していないものの自社の開発力の低さが気になっていました。

素材を製造・販売する立場にありながら、基礎的研究がなされていないのです。持っている素材を掘り下げて研究しない体質があり、小手先の技術で新製品を作ったりします。

その影響からか、例えばユーザーの使用感でバラツキが出たりとか、想定しない使い方をされて想定しない性状が発現した時に「なぜそうなったのか解らない」ということが多い。

せっかく良い素材を持っているのに非常にもったいないです。

 

製造コスト見直しも現場任せなところがあります。基礎研究から最適な製造条件を探ることもできるでしょうけど、今までそういった土台となるものがないため、開発が現場改善に関わることもありません。

生産管理という立場にいると、コスト削減をどうにか実現したいと考えるのですが、素材を作る会社というのは他の製造業に比べ、設備投資の最適化は「素材のことをどれだけ知っているか」が重要だと思っています。

 

 

先日、開発に配属された新人に「製造コスト削減を狙うために、持っている素材が一定環境下におくと〇〇になる原因が何かを探って欲しい」、「それが解れば製造工程中のボトルネックを改善することができるかもしれない」と投げかけました。

 

これだけ見ると当事者でなければ何のことやらさっぱりですので、どういう話か補足しますと、、、

当社の素材は、一定環境下に置いておくと劣化していきます。これは品質の劣化ではなく、固有の特性が弱くなっていく現象です。ユーザーにとっては特性が強すぎて使いにくいものを、製造工程中に意図的に劣化させて使いやすくしています。この劣化させる工程で非常に手間と時間が掛かっています。

これまで、開発と品質管理は「一定環境にすれば、これまでの経験上劣化するのは当たり前」として、深く追求することに取り組みませんでした。

 

劣化のメカニズムが解明できれば、手間と時間を改善する礎になる。そう考えて、まだ当社の素材を"知らない"新人に任せてみたかったのです。

 

 

もちろん、何も知らない者だけで取り組んでも成果が出るわけではないし、専門部隊をないがしろにするわけにもいかないので、「必ず開発の上司や先輩に報・連・相しながら進めるように」と進言しました。

何も知らないバカになってくれ、そんな気持ちを込めて。

 

今までのいる人間は、知識と経験というプライドがあるため、今更当たり前のことを検証することはしないでしょう。

若者は知的好奇心も旺盛なので、何の疑問もなく取り組んでくれることに期待しました。他部署であるけど"先輩からの指示"という強制力に従う的なモノもあるでしょうけどw

 

 

結果、今のところ段階的に検証が進んでいます。非常にいい状況。

学生の頃に化学が好きだったので、新人に「この報告の内容はどういうこと?」と質問をしてみたりしてます。彼らは専門学科を卒業しているのでムヅかしい単語を使って説明してくれたりしますが、何とかかんとかついていけていますw

 

 

自分が無知であることを理解しておけば、知識は自然と修得していくと思います。

それは謙虚であることからの、知識を持っている人から分け与えて貰える姿勢になっていることと、習得しようとする意思があるからだと考えます。

 

コスト削減のため、新人と共にバカになり、知識を吸収していこうと思います。