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営業と現場の(特にコスト)意識の差について

はてブロのおすすめ記事によく挙がるので、IT系の方(プログラマーとかその営業とか)の苦労というのが見受けられます。

業態は違えど、営業と現場の衝突というのはどこでもある様子です。すなわち、漏れなく私の職場でもあるわけです。

 

当社の経営陣は営業寄りです。

さらに顧客重視ならまだ良いのですが、"自分が考えていることに間違いはない"というスタンスを見せるため、時に顧客も社内事情も無視して推し進める傾向があるのがあるので、私達業務(現場)と衝突がよく起きます。

 

ここ最近、私が抱えている"上"からの案件は、

・顧客は外国(輸出案件)

・販売するものは外注する

・外注先から一旦仕入れ、少し加工を施し輸出する

…と、大まかな流れはこんな案件です。

 

私が指示されたのはロジコスト、上の流れで言えば「少し加工を施し輸出する」部分のコスト算出でした。

"上"はこれに外注製品と当社の利益を乗せて、客先に提出する見積を作りたい意向です。

 

梱包用段ボールの設計~見積、荷物を載せるプラスチックパレットの見積、コンテナへの積載量の算出、国内~海上輸送の見積など、ロジコスト算出を同じ部署の同僚と分担して取り組みました。

 

これらが出揃って、製品1単位に掛かるロジコストを算出し"上"に報告したところ、「なんでこんなに高いんだ!」と自分の"理想"に届かない結果に、「君達はコスト意識が低い!」と叱咤されました。

 

…そもそも、販売先(外国)で製造した方が遙かに安く上がる案件なのに、輸出費用掛けてまでMade in Japanが求められる製品でもないのに、どちらの方がコスト意識が低いんだと現場側はため息しかでませんorz

 

「コスト意識が低い」と言われた時に「相見積(複数社見積を取って比較すること)は取ったのか?」と追及されました。

この点、同僚に任せた部分を含め相見積しませんでした。何故か?

営業の立場から見ると「なに仕事サボってんだ」と思うこともあるでしょうが、現場の立場の思考を説明させて頂きます。

 

私達は仕事上、業者選定を行う立場であり、取引先に対して「八方美人は極力さけたい」という意識があります。今回は仕事が決まる前の段階ですので、もし当社が契約できなかった場合は"見積を取っただけ"になる会社が増えます。"見積だけ"ということが増えると愛想をつかされるのは結構あります。(以後の見積が異様に高くなり、仕事を取る気の無さが価格に表れてきます)

なので、相見積は仕事が決まっている段階でやりたいのです。この思考から、現場が営業に求めるのは「客先には価格を高めに提示し、なるべく利益幅を設けて仕事を決めろ」ということになります。

契約前の原価算出時に最低コストで見積もると、何かトラブル(例えば製造が見込みよりも長期になったとか、歩留まりが悪かったとか)があった時に、吸収できる部分がなくなり赤字案件になることだってあるわけです。

 

しかも今回の"上"の案件、当社の競合はいないです。すなわち安売りする必要がない。

仕事を決める前の段階でする相見積という行為そのものがムダ、と、現場としては思うワケです。どっちの方がコスト意識が低いのやら。。。

 

 

もちろん、当社が契約を決め、"仕事が確かに存在する"のであれば相見積は積極的に取ります。競争を発生させることのできるモノがあるからです。

不確かなモノに対して見積をする場合は、リスクを考慮し高めに提示してくるのは一般的です。(私が作成する見積も、案件が不確かな要素があれば高めにしていきます) そういった面でも契約以前の相見積は参考にもならないこともあるため、取るだけムダです。

 

 

現場は、組織からあるいは営業から、「コストを下げろ、ムダを省け」と言われる立場です。なのでムダを省く思考が染みついています。上司の言うことが矛盾だらけに聞こえてしまうのです。

ウチの"上"のような仕事の仕方をする営業の方は、一度自身で相見積を取ったり、設計段階でムダを省くような作業をされてみたらよいでしょう。成約した場合は、最低コストでスタートできるため、会社にとって優良な案件となるでしょう。逆に仕事が決まらなかった場合は、それまでの労力がムダになりますが。。。

 

営業の苦労はわかりますよ? でも、現場の苦労も理解してくださいましm(__)m