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素材メーカー社員が今の流通問題を考える

取引先との面談は、やはり食品業界関連が多いです。

同じ界隈にいるので考えることや問題意識は近しくなるのは当たり前。。。

なので、今日の記事は一般消費者目線で「業界の人はこう考えているんだ」と知ってお貰いたいと思って書きます。

 

誰しも知りうる情報として、食品のコストアップにつながるであろう問題には、

 流通問題

 食品ロス問題

が大きいものでは挙げられると思います。

実際には、中国依存の供給問題や、派生すれば諸問題いろいろありますが、

消費者視点になると身近に感じる問題はこの2点ではないでしょうか。

 

 

まずはこの記事では、いちサラリーマンが考える流通問題を語らせて頂きます。

 

ヤマト運輸の労働問題を皮切りに、運送コストは各社値上げに向かっています。

wedge.ismedia.jp

新たな仕事は受けない、採算の合わない事業は切るなどの処置もなされています。

運送会社は人手不足の問題をどこも抱えている様子です。「どこかに働き手がいませんか?」と配送に来るドライバーが配送先に訊ねてくるくらいには深刻な状況です。

運賃を上げ、運送会社の従業員の給料ベースが上がらなければ、恐らく人が集まることはないでしょう。

運賃値上げは今の深刻な状況になって、やっと受け入れてくれる状態になったのでは...と思います。ジワジワ取引先でも「運送会社はどこも値上げ」みたいな話を聞くようになりました。

 

が、我々のような供給者の立場が、ユーザー(食品メーカーなど)に価格交渉をすると受け入れられないケースは多々あります。「交渉すると切られる」と営業担当が交渉しようとしないほどです。組織の購買担当は、コストアップに繋がることを了承するわけにいかない。上層部に伺いを立てようと思うものなら...

 

この問題の行きつく先は何かというと、小売価格が上がらないことと、上がったとしても素材メーカー、資材取扱い、物流会社までその恩恵が降りてこない点が挙げられると思っています。

 

今年のベースアップは...というニュースを見ると思いますが、

大体大手企業や自動車関連企業の話ばかりです。

日本の...というか、産業を支えているのは大部分を占めている中小企業の存在です。

中小企業の賃金の取りまとめなんて滅多に見ることはありません。

景気が上向いている実感は、中小企業には全くないと言っていいです。

 

自動車関連といえば、かつてトヨタ自動車のコストダウンを生み出す生産管理方式が話題になりました。

その一つの中に「ジャストインタイム方式」というものがあります。

www.lean-manufacturing-japan.jp

簡単に言ってしまえば、原料の在庫を持たず、必要な時に必要数を調達する方式です。

経理側面で言えば、在庫を必要以上に持たない分、キャッシュフローが改善するという...まあ小難しい話になってくるわけですが...。

 

このジャストインタイムがあらゆる産業に浸透したため、メーカーや問屋は在庫を持たなくなりました。

その分、供給者側がいつ・どれだけ注文が来てもいいように、在庫を持つ必要が出てきました。もしかすると供給者の多くはキャッシュフローが悪化したかもしれません。

また、メーカーは使いたい時に使いたいだけ発注するため、物流に多くの負担が掛かるようになったのではないでしょうか。私の会社も、以前は全国のユーザーに商品を提供するため、問屋が倉庫を持ち、また配送中継点の役割を担っていてくれました。現在は問屋は在庫を持たず、供給者からメーカーに運送会社による直送が主になっています。

 

長期休暇前後や天候の影響、最近では北陸の大雪で交通機能がマヒするなどで、物流は遅配が多くなることはまれではなくなってきました。

遅配の可能性が分かっていながら、生産/在庫/購買計画を立ててないかの如く「明日納品しろ!」なんていう注文が産業界にまかり通っている。いかがなものかっ

だから私は職場でしきりに言っています。「ジャストインタイム方式は悪!」とw

 

産業界のピラミッドにおいて、上層に位置する企業はコストダウンを図れていますが、それは下層に位置する企業の”我慢”によるところが大きいものと思っています。

社会的にこの構図を見直さなければ、M&Aなどで中小企業の多くは集合しなければ生き残れなくなり、結果、大企業が生まれ、あらゆる市場が独占状態になる...ってことにならないでしょうか?それって、競争が生まれない経済になり、消費者が損をする結果に成りかねないのでは?

私は知識も学もない、ただのサラリーマンの戯言です。が、そんな将来がないとは限らないでしょう...

 

Amazonなどインターネット購入による宅配の増加によるとかもありますが、、、

この記事で私が言いたいのは、今の日本の流通問題を改善するためには「”自分だけが良くなろう”という意識を捨て、Win-Winの関係を目指すことを組織レベルで考えていくべき」ではないかということです。

 

まずは、消費者の視点で物価の上昇を飲み込むこと、素材メーカーとしてなるべく物流に負担をかけない購買を心がけることを、私は意識していきたいと思っています。

(会社にとっては”ダメな購買担当”なんだろうなぁ)